Civilian Activities
イラクに咲く花
2006年5月、東京の明治大学に全国からイラク支援NGOとボランティア(10団体2個人)が集まり、イラク戦争開戦から現在までに行われたイラク民間支援実績の展示発表会を行いました。支援総額は、2億3502万850円でした。翌年には3億2340万3055円に上りました。
信頼される民間の国際貢献
2006年1月4日に「国境なき記者団」は2003年3月以降、イラクで殺害された記者が63人に上ったことを受けて、「イラクはメディアにとって最も危険な国」と発表しました。
 
イラク戦争後、人道支援または復興支援という名のもとに40カ国近くが多国籍軍としてイラクに軍隊を送り、非武装のNGOやボランティアとの境界線が曖昧になった結果、民間の人道支援者が現地に入って活動することが著しくむずかしくなってしまいました。現状として、イラクにいる外国人のほとんどが軍隊ということになり、民間の支援に実績があってもメディアに取り上げられることはほとんどないため、一般的には「最も危険な国には武装をして支援をするべきだ」「非武装の民間人による支援は不可能だ」との見解が広まりつつあります。
 
しかし、実際にはNGOや支援グループ、ボランティアによる地道な医療支援、復興支援などは続けられ、危険なイラクの中でも最も危険とされる地域への緊急支援も迅速に対応してきました。このような支援を続けた成果として、現地から民間の支援に対する評価が高まり、失ってしまった信用の回復の兆しが見られます。民間の支援は金額の規模は小さいですが、現地のニーズを素早く察知できるネットワークがあり、もっとも支援を必要とする人たちとの距離が近いということが強みでもあります。
『イラクに咲く花』は、イラク支援に奔走する全国各地のNGOや支援グループ、ボランティアが行ってきたイラク支援の中間報告会を1つの会場で行い、広く周知してもらうことを第一の目的とします。
 
ガン病棟の子どもたち(バグダッド) Cancer (Baghdad)